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Windows CE の個人的印象



マイマシン
なぜ買ったか
添付ソフトは使えるか
Windows CE は「買い」か
IME98 は使えるか
ATOK pocket は使えるか
開発環境はなぜあんなにも高い
利用ソフト

◎マイマシン

NEC のモバイルギアII のモノクロモデル(MC/R320)です。
キーボードの横幅と電池の持ち時間が決め手になりました。
お値段は \59,999+tax。12MB のコンパクトフラッシュがおまけについていました。価格の付け方でわかる人もいらっしゃるでしょうか、購入店は日本橋のソフマップです。

◎なぜ買ったか?

前から持ち運べる端末は欲しかったのですが、「必要」というレベルに達しなかったことと、価格とメリットのバランスがとれた魅力を感じさせる製品が見あたらなかったので、全く手を出さずにいました。

しかし、ここ半年の間に仕事の種類が変化して、出先でまとまった文章を打てる携帯端末の必要性が急上昇、「ないとどーしよーもない」というレベルに達するに及び、これまで価格に対して設定されていた上限がうんと引き上げられ、また今まで以上に PDA 全般の情報を集め始めました。

すると、「大嫌いな Windows CE である」(なぜあんなに小さい機械でまで Windows なんて重たい OS を動かさなきゃならんのだ)と、「NEC 製である」(中谷が NEC ファンだったのは PC-8001/6001 まで。って知らんってば)という2点から、これまで全くかけらも考慮されることのなかった「モバイルギアII」のモノクロモデルが、価格以外の要求をほとんど全て満たすマシンであることが判明。
そうわかると予算オーバーも何のその、「欲しい欲しい、買わねばならぬ、くわっ!」と某ライター状態になってしまい、休みの日に日本橋まで駆けていって(地元電気店にはモバイルギアIIのカラーモデルはあっても、モノクロモデルは置いていない)購入した次第であります。

◎添付ソフトは使えるか。

添付ソフトは大きく2種類に分かれます。

一つは Pocket Internet Explorer(以降 Pocket IE)や Pocket Excel を始めとする、Windows CE に付属しているソフトです。
もう一つはモバイルギアならば「MGメール」「MGエディタ」などといった、各メーカーごとの独自付属ソフトです。

後者については、メーカーごとに本当に様々なソフトが開発されています。当然、中谷はモバイルギアに付属している物以外は知りません。
そこでそれらのソフトについては「利用ソフト」ということで後述させていただくこととし、ここでは前者について見ていくことにします。
さらに Pocket IE については後の節で書いてありますので、Pocket Office 系ソフトについて絞っていきましょう。

まずは Pocket Excel。極めて使い勝手が悪く、それでもマクロがあればずいぶん使い道があったのですが、それもない。あ、そうそうそれから、csv ファイルの読み書き両方出来ないというのも何考えてるのか。
Pocket Word は一体何に使うのか。印刷に使おうにも、修飾機能はあまりにも少ないし、フォントを入れるメモリもない。そもそもプリンタをつなぐことは一応出来るようだが、CE マシン用にプリンタを用意する人はいるわけない。せっかくネットワークにつなげるのに、他マシンの共有プリンタを利用することもできない。ってことは文章を打つことしかできないわけですが、それならテキストエディタで十分、Word はこの上なく不適。
Pocket Access もこれまた意味無し。データベースはエンジンとフロントエンド開発環境がセットで初めて使い道があるのですから。
Pocket PowerPoint は……見栄えが命のプレゼンテーションソフトが CE で動いても……。あ、「プレゼンテーションは見栄えが命」じゃなくて、「見栄えが命のプレゼンテーションソフト」ですので。お勘違いのありませんように。

というわけでマイクロソフトの Pocket シリーズの中では、パソコンにてあらかじめ作っておいた表を見るために Pocket Excel を起動するくらい。それ以外全く使い道がありません。

あ、すっかり忘れてましたが、そういえば Pocket Outlook なんてのもありました。これでメールの読み書きしている人なんて聞いたことないですね。スケジュール管理機能は、中谷も試しに2ヶ月ほど使ってみたのですが、あまりの使い勝手の悪さと動作の遅さに閉口して、自然消滅的に利用しなくなってしまいました。仕事や連絡先の一覧を csv ファイルに出力する機能が無いというのが信じられないですよねー。

◎Windows CE は「買い」か?

まだまだです。

改めて、Windows CE でできることとして考えてみると、

といったところでしょうか。

しかし、このうちメモやデータの持ち歩きだけが目的なら、WinCE マシンなんかより Palm/Pilot 系の PDA の方がよっぽど適しています。値段も安い。WinCE の Palm-PC という選択肢があるじゃないかという声が聞こえてきそうですが、電池の持ちと価格とパフォーマンスとPCとの親和性のいずれにおいても Palm/Pilot のほうに分があると個人的には感じています。勝てるのはカラーの使える機種が用意されていることと、総メモリが多い(使えるメモリはそんなに変わらないが)くらいでしょうか……?
またメールの読み書きだけなら、ポケボなどの専用端末の方が適してます。同じく値段もかなり安い。ただPCとのシンクロとなると、これらの専用端末はかなり負けてしまいますね。まあそこらへんはサーバのメールを削除しない設定にするなどして回避は可能ということにしておいてください。
無論それらの目的では使えないというわけではありません。実際、中谷もメールの読み書きにも利用しています。ですが、それらだけが主目的なら WinCE より適した選択肢がある、ということ。

では Web サーフィンは? 最近のページは画面の大きさと処理速度と各種プラグインを要求する物が多く、WinCE と Pocket IE は当然これらに応えることが出来ません。Web サーフィンできないわけではありませんが、「楽しむ」レベルには到底及びません。

するとめぼしいところで残るのは「テキストの打ち込み」だけ。これも上で書いたようにメモ書き程度の短いものなら Palm/Pilot で必要かつ十分。
ある程度以上、例えば目安として原稿用紙3枚、1000字程度としましょう、そのくらいの長さのテキストを出先で手早く打ち込みたい場合、さあどうする? 手書きは却下。すると、

ってところかしらん。

もちろんこのなかで一番「嬉しい」のはノートPCですが、そんなにお金をかけられないし、重い。そして電池の持ちが極めて悪いのが致命的。
Palm/Pilot にキーボードをつなぐというのもかなり検討したのですが、どうしても入力しやすそうには思えなかった。なにしろ自分で自分専用に外部デバイス作れないものかな、という所まで思い詰めましたから。

Windows CE があと2回くらいメジャーバージョンアップして、そのどちらかで Win3.1 が Win95 になったのと同じくらいの変化があって、pocket Excel がマクロをサポートして使い勝手もうんと向上、csvファイルの読み書きが出来て、フォントも増えて、せめてMS明朝くらいは標準で載せてもらって、ユーザーエリア(データ記憶領域)の上限が無くなって、、液晶と電池とプロセッサが今よりうんと進歩して、カラーで、単3型充電地利用で24時間以上持つようになって、今より薄くて軽くなって、お値段据え置きだったら、いよいよ買ってもいいと思います。
そうならない限り(あと3年?)、普通に「どーしよーかなあ。あったほうがいいかなあ」と迷っている人はやめておくのが吉。「とにかく必要」「無いとどうしようもない」と感じている人や、WinCE に強い興味を感じているお金に余裕のある人はその限りではありません。

◎IME98 は使えるか?

ATOK pocket がバンドルされている一部の製品を除けば、デフォルトの日本語変換ソフトは IME 98 になります。

で早速ですが、IME98 は使えません。実に使えない。
IME95 for Win95 も実に使えないソフトでしたが、それを遙かに越える使い勝手の悪さです。

何が悪いって、とにかく単語単位ですらまともに変換しない。
「こうえん」と打って変換すると「公園」「講演」「後援」あたりが出てくることを誰でも期待するわけですが、IME98 は「高宴」。どこの言葉やねん、そんなん聞いたことないわ。以下「高円」「高縁」「高炎」「高沿」「高塩」「高園」……10数個目にやっっっと「公園」なのです!
これが一度学習したら直るのであれば何の問題もないのですが、さにあらず。その場では確かに学習している振りをしてみせるのですが、何日かしたらもう戻っている。
それでもこれが「こうえん」という単語だけの症状ならまだ目もつぶっていられたのですが、「こうじ」と打ったら「高事」、「こうかい」は「高回」と「こう」で始まるものは、ほぼ全滅。
さらにさらに。「さいしゅう」は「再集」、「しょうたい」は「小体」と、「さい」や「しょう」で始まる単語まで全滅なのです!

これで日本語変換ソフトを名乗るとは笑止千万と、かなりいらいらしながら当初は使っていたのですが、「IME98 は日本語変換ソフトじゃなくて、何か未知の言語の変換ソフトなのだ」とか、「IME98 の 98 は、実は 1998年の事じゃあなくて 1898年のことだ。すごいなー、百年も時代を先取りして」と思えば、あまり腹も立てずに済みました。
ただでさえ損させられているのに、これ以上いらいらまでさせられたらたまりませんからねー。
でも実際、100年は大げさとしても、10年くらい前のレベルですよね、この変換は。

◎ATOK pocket は使えるか?

IME98 が使い物にならない。でも文章入力がメインの使用目的である以上背に腹は変えられまい。というわけで、ATOK pocket を買ってきました。さらに予算オーバー……しくしく。

例によって結論から言うと、実に使えます。
なにより日本語変換ソフトなだけあって、日本語に変換します。 IME98 と違って。

さらに。
辞書がうんと大きくなるので、IME98 よりも遅くなるのではと心配したのですが、完全な杞憂に終わりました。
辞書を RAM に置いたおかげか、もともとプログラムの出来自体が違うのか、IME98 よりもずっとと速くなってしまいました。
IME98 では、変換のためにスペースを押した時、ちょっと待たされる感じのすることがかなり頻繁にありました。でも、このくらいはしかたないのかなあ、プロセッサもけして速いわけではないし、とか思ってました。
ところが ATOK pocket に変えたら、変換時に待たされる感じがかなり少なくなって(全くない、とまではいかない)、「プロセッサよ、お前のせいなんかにして、すまん」と謝ってしまうくらい速いです。

中谷と同じように、WinCE マシンで比較的長い文章を打つ人は、是非 ATOK pocket を入れるのがお勧めです。
また、その目的で新しく買う人は、ATOK pocket も一緒に買うか、最初からバンドルされている機種を買うか、どちらかにすべきでしょう。
とにかく IME98 は論外ですので……

ところで、ATOK pocket はデータ記憶用に 4MB 強持っていきます。モバイルギアIIのメモリはデフォルトで 16MB。プログラム実行用に何をどうしても最低 6MB は必要なので(同時に複数の起動しなければその限りではないが、現実にはなかなかそういうわけには行かない)、すでに残り 6MB と、大きなデータを持たせるのはなかなか厳しい状況です。
中谷は増設せずに、必要な物だけ入れておくという割り切った形で使っています。正直に言うと増設するお金がない、ってだけだったり……

◎開発環境はなぜあんなにも高い

中谷は「プログラミングできなきゃパソコンじゃない」と考える人なので、せっかく手に入れた WinCE マシンでも当然プログラミングを楽しみたいと思っています。が……

「Visual C++ for Windows CE」はなぜ3万円もするのでしょう。買えません。ただでさえ、WinCE については予算を遙かにオーバーしており、さらに3万円も出す気にはなれないのです。

マイクロソフトが本気で Windows CE を普及させるつもりがあるなら、ただで配ってもいいのではないでしょうか。せめてエミュレータをのぞいたアドインの部分だけでも。
PDA を選ぶ際にフリー&シェアウェアの数は決め手の一つに当然数えられることを承知の上で、この価格設定をしているマイクロソフト。一事が万事この調子だから好きになれないんですよね。

そういえば、マイクロソフト関連の製品を買うときは、普段の買い物の時に感じる喜びや高揚感を感じるのがほとんどないですね。WinCE マシンは「あーあ。でも要るんやから、しゃーないよなあ」と思いながら買いましたし、Visual Studio のときも「買ってしまったよ……買ってしまったか……ふう」とかつぶやいてました。
唯一、買ったとき、そして買った後に喜びを感じさせてくれたマイクロソフト製品は「エンカルタ」だけですね。あれはいいソフトです。あれだけは。

◎利用ソフト

こちらでは、中谷の利用しているソフト(一部、特筆事項ありと思われる「未使用ソフト」も含む)を付属・市販・フリー・シェアに関わらずご紹介します。