英語は簡単なのにイタリア語は難しいなあ、英語なら文章を見て完全ではないけど雰囲気わかるのに、イタリア語は全くさっぱりわからないもんなあ、なーんて思ってらっしゃるのでは?
それでは椅子はイタリア語でなんて言います?
鉛筆は? 時計、歴史、白鳥、靴下は? 兎猿雨雲風星翼影氷庭砂火窓鏡傘、イタリア語でいくつ言えました? では逆に英語では?
英語ならそれだけ単語が出てくるのにイタリア語は全然出てこないなら、「英語は何となくわかるけど、イタリア語はさっぱり」なのも無理ないのでは?
中学校卒業時の英単語力は、人によって差があるわけですが、聞く所によると 1500〜3000 語だそうです。
その中に上に書いた基本単語や、すでに「日本語」になってしまった外来語(ネットワークとかラジオとかキッチンとか)も含まれるから、英語ならみんな言えてしまうんですね。
これが日本語となると、またまた人によって(極端に)差があるので一概に言えませんが、さすがに 10000 語切っていたら日常生活に困るでしょう。
ってことは 10000 語から数十万語(広辞苑ですら 22万語載ってるんですから)という広い範囲に分布していると想像できます。
まあ考え込んでも仕方ないから、一般的には 20000〜30000 語と仮定してしまいます。
さて。翻ってイタリア語は……はい、君は何語くらいですか? 多分 300語ないかも? そりゃひどい。上の問題はいくつイタリア語で言えたの? 時計と庭と窓だけ? そんな調子じゃあイタリア語の文章見ても、99% は知らない単語だね。
そう! 難しいのはイタリア語のせいではなくて、ただ単純に覚えている単語数が少ないだけなのです。
まあ実際にはそんなことはわかってるけど、適切な本も目標もないからとなかなか増やせないんだという方も多いことでしょう。
それなら、イタリア語の単語帳を作って公開しよう。どーせ自分の勉強の片手間です。そして目標は「中学卒業時に覚えている英単語に相当するイタリア語単語を覚えること」。これなら「確かにそれくらいは必要だろうなあ。何せ中学レベルだもんなあ」という気持ちにさせてくれますし、なんとか手が届きそうな気もします(実は単なる気のせいですが、そこにはあえて目を向けない)。
毎回 20〜30語の「日本語・英語・イタリア語」の単語を一覧表で紹介。
次回冒頭で、前回分の単語を中心に(それより以前の物も含めて)単語テストを出題します。
目標 1500 単語なんで、単純計算 75 回程度で終わってしまうわけですが……そう考えるともう道なかばを越えてしまったわけですね。いやはや、長いようで短いですなあ。
「おもしろイタリア語表現」はあまたあるかと思いますが、このメルマガの独自色ということで、特に単語に照準を絞った「おもしろ表現」を見ていきたいな、と。
たとえば、次のような表現があります。
A quell'uomo manca qualche giovedi`.
quell'uomo は英語で「that man」つまり「あの人」、manca は動詞「足りない」mancare の三人称単数、qualche は「いくつかの」、そして giovedi` は「木曜日」。
直訳すると「あの人にはいくつか木曜日が足りない」、ちょっと関西風に発音すると、「あいつ、ちょっと木曜日足らんしなあ」といったところでしょうか。
ひとしきり頭をひねっていただいたら、小学館「伊和中辞典」で giovedi` を引いて下さい……どうです? 目が点になりましたね?
ということで、「思わず辞書を引いてしまう」→「ついうっかり単語を覚えてしまった!」がこの企画の真の狙い目です。
え? 「伊和中辞典」なんぞ持っとらん。しかたないですねー。そういうあなたのためには、このページの一番最後に答を書いておきますから。
なお、こちらのページにて、これまでメルマガで紹介した表現を順次整理して、いつでも見れるようにしていきます。メルマガで未紹介の表現もありますんで、ま、ぜひぜひ。
語学の勉強に疲れた人は、決まって「ああ、イタリア人に生まれていればイタリア語がぺらぺらだったのになあ」とか、「アメリカ人に生まれていれば英語が(以下同文)」とか、「フランス人に生まれていれば(以下同文)」「中国人に生ま(以下同文)」「ロシ(以下同文)」など思いがちです。
しかし! それは語学修得のやる気を減退させるのももちろん、そもそもド勘違いもいいところ。
なぜなら、もしそうなれば「日本語が外国語になってしまう」からです。そうなれば、今のあなたがイタリアに興味を持っているように、イタリア人に生まれたあなたがついうっかり日本に興味を持とうものなら、この「世界中のどの言語より難しい」日本語にぶつかることになってしまうのです。
そこでこの企画。他のどんな言語よりも日本語は難しいんだという事をこれでもかこれでもかと書き連ねることによって、「ああ、日本語がぺらぺらで良かったなあ」と語学修得に疲れた心を慰めるという、これまでのどんな語学参考書も行ったことのない新機軸。
ついでに「語学修得に文法がいかに無力であるか」を再確認していただく場となっております。
語学修得には文法ができないと駄目だなんて与太がまかり通ってますが、もしそれが本当なら日本人のほとんどは日本語出来やしません。
文法なんて最低限、そうですね、イタリア語だったら近過去ぐらいまでやったら後は放っておいて、単語覚えるのに集中した方がはるかにましです。
それ以上の文法は中上級者のためのものと知りましょう。
え? そんな馬鹿なことあるかよ、文法は大事かつ必要不可欠だって?
しかたない。では一例、お目に掛けましょう。
「文法が語学修得の役に立たないこと、私のこれまで勉強してきた経験で言わせてもらえば、単語の一つ二つでも覚えるのに集中した方がいいのであって、これほど明白な事実もそうはない」
わざとややこしく書いていますが、それでも一読して意味はすぐわかりましたよね?
それではどうしてそういう意味になるかを文法的に、つまりこの文章を文節単位で分解し、さらに単語に分解し、それぞれの解釈を使って答えなさい。
述語はいくつある? どれとどれとどれ? 対応する主語は? 指示代名詞の指すものは? 5つある格助詞「の」は全部同じ解釈か、それとも?
わかってたはずの意味がわかんなくなってきません(笑)?
いつも現在進行のイタリア語に触れる場として利用させていただいているイタリアの新聞社のサイト Repubblica.it。
こちらの記事から、使用単語とその回数の一覧を作成して、そいつをつらつら眺めてやろうという企画です。
そんなことが何の役に立つんだって? いやいやこれがまたずいぶんと参考になるのです。
- よく使われる単語を重点的に覚える
- 辞書データに追加すべき単語を発見する
- メルマガの目標「1500 語覚える」を達成すると、どのくらい新聞が読めるようになるのかわかってしまう
などなどなど。もちろん「ただ単純に面白い」というのも忘れずに!
記事数はとりあえず 1000 くらい集めてこないと話にならないだろうなあと思っていましたが、記事の収集を始めて3ヶ月、すでに 800 近い記事を使って分析しております。
現在は 80 の記事を使い、変化形の同一視をする前の分析データをこちらに置いています。
giovedi` を小学館「伊和中辞典」で引くと、次のような例文とその訳が載っています。
A quell'uomo manca qualche giovedi`. あの人は一風変わっている。
そら、木曜日が足りないんだったら、その人相当変わってるだろうねえ……
というわけで、manca(mancare) と giovedi` を楽しく覚えてしまいましたね。
そうそう、金曜日(venerdi`) も足りなかったりするみたいですよ。ドキドキ。