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メルマガ広告は果たして儲かるか★その3


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いよいよ発展編。メルマガの広告でいかに儲けるか、だ。

さっそくだが、「一番いい広告」とはなんだろう。
実現できるかどうかを考慮に入れない、概念的な答であれば簡単。
「広告主と発行者と読者の全員にメリットがある」広告である。

それを頭に置いて観察すると、まぐクリックの長所と短所が見えてくる。

まず、簡単に始められること。これは実に大きな長所である。
発行者が必要な情報さえ入力すれば、わずらわしい手続きなしですぐにも広告の挿入が行われる。やめたくなったら、これまたすぐやめられる。すばらしい。
最初の頃は広告の入る場所も数も勝手に決められてしまっていたが、今は場所も数も発行者が簡単にコントロールできる。それでいて今までと発行手順は完全に同じなのだ。
これはメルマガ発行システムと密接に結びついているまぐクリックの最大のメリットと言っても良いと思う。他の広告システムではなかなかこういうわけにはいかない。
しかし、当たり前だがこの件について広告主と読者にはメリットは特にない
強いて言えば、発行者が集まりやすいのが広告主にとってのメリットに数えることが出来るかもしれない(しかし実際には必ずしもメリットだとは言い切れない。今のメルマガは完全に玉石混合、残念ながら石の方が多いからだ)。

広告主が一人一人のメルマガ発行者にアポイントを取って契約して広告を載せてもらって広告料をここに支払って……としなくて済むというのも立派な長所だろう。窓口はまぐクリック一本でよい。発行者は勝手に集めて、広告料の支払いもお任せだ。
これは別に「まぐクリックならでは」の部分ではない。が、日本最大のメルマガ発行システムであるまぐまぐの発行者がこぞって参加する可能性が高いというのは悪くないのかもしれない(しかし実際には必ずしも、以下同文)
しかし広告主が集まりやすいことは発行者にこそ利益になれど、これまた読者にはやはり何のメリットもない。広告主や発行者が楽をしようが苦労しようが、読者には関係ないからだ。

では今のまぐクリックではどういう部分が読者にとってのメリットになっているのだろうか。
考える。
考える。
考える。
……
ないよね?
これがないのだ。
もちろん「たまたま読者が興味深い広告を見つけ、そこから前から望んでいたものを得た」なぁんてこともありえないわけではないが、そういう「まぐクリック特有」じゃない、しかも確率の低い事象をまぐクリックの功に帰してしまうのは、ちょっと無理があるだろう。
テレビのCMのように、流し見していても楽しめるものが(少しでも)あるなら、それは立派なメリットに数えることが出来るだろう。が、キャラクタの5行広告でそれを実現しているものが一体どのくらいあるかについては、説明するまでもない。

もちろんそれはまぐクリックに限った話ではなく、ほとんど全てのメルマガ広告について当てはまる話だ。
インターネット歴もメール歴もメールマガジン歴もほどほどに長い中谷だが、読者の立場でメルマガの広告から何か(金銭・物品に限らず)を得たことは未だ一度もない。

ここをクリアすることが、広告主も発行者も幸せになるための最善手であるように思われる。
もちろんそういう手がみつけられるかどうかはわからないが、もし実現できれば読者もハッピー、発行者も広告料がたくさん入ってハッピー、広告主も自分のところの広告が注目されてハッピー、と全員ハッピーになってめでたしめでたしだ。


さあ、いきなり実現するのは難しいとしても(簡単なら誰かすでにやってるって!)、目標に近づく手がかりが全くないわけでもない。
それはこの一連の原稿の一番最初に中谷が書いたことに隠されている。
中谷は「目が勝手にフィルタリングして広告を見えなくしてくれているような気がしてならない」と書き、広告が新規挿入されていることにすら気付かなかったと白状していた。
つまり、例えば中谷のような読者にとっては、広告とはそれだけ注目する価値のないことであり、かつそれなのに氾濫しているというものなのだ。
この点、おそらくかなり多くの方に同感していただけることだろう。
「見もしないのにいちいち挿入されている」と読者に思われることは、発行者と広告主のどちらにとってもデメリットだろう。もちろん読者にとってもデメリットであることは言うまでもない。
ということは、全員が幸せになるための前提条件は「読者が広告に注目できるようにする」という至極当たり前のことだとわかる。

さて、それをキーワードに広告を成功させる、つまり広告収入をアップさせるためにどういった方策があるかを考えてみよう。


方策1★読者数を増やす

読者数が増えれば広告クリック数が増える可能性がある。それに「配信部数課金」タイプの広告なら配信部数に比例した収入が得られる。
しかし読者を増やすのは大変だ。努力してもしてもなかなか増えないというのが、多くのメルマガ作者の抱えている共通の悩みだろう。
それに「配信部数課金」広告はなかなか挿入されないことは先に述べたとおりだ。

中谷の「突撃!★中学伊単語」も最初こそドドンと増えたが、1800人を越えた当たりから伸びがにぶくなり、この9月にようやく1950人に到達したばかりだ。それを喜んでいたら まぐまぐのエラーアドレス整理にあい、20人ばかり減ってしまってガックリきている。
メールマガジンの内容が「イタリア語を単語から学ぶ」というものなので、そちら方面に興味のある人が目にする場所に露出すればまだまだ増えるはずだと睨んでいるが、簡単な話ではない。

仮に読者が5倍に増えたとしよう。しかしそれもあまり嬉しくないだろう。
あ、もちろん読者数が5倍に増えることは飛び跳ねるほど嬉しい。いつもの読者数を確認してみたら1万人に増えていた、なぁんてなったらその場で歌い踊るか、まぐまぐに「数字がおかしい」と抗議のメールを出すことだろう。
しかし読者数が5倍に増えたとしても広告収入が5倍に増えるわけではない。「誰より熱心な読者」を引いて考えなければならないのだ。良くてもせいぜい2倍くらいにしか増えないのではないだろうか(特に根拠のない推測)。
広告収入は前述の通りもともとがあまりにも少ないので、2倍に増えても、いや万が一に5倍に増えたところで雀の涙である。時給16円から80円に増えたと喜ぶ人はいないのだ。

ではなぜこの方法はうまく行かないのか?
この質問に答えるのは簡単だ。
先ほどのキーワードを忘れているからだ。
広告で成功するには、読者にも幸せになってもらわなければならないのだ。が、読者数の増加は読者にはほとんど何のメリットもない。

「読者数を増やすためにメルマガの質を上げる」ことは読者のメリットになるぞという意見もあろう。が、そんなことはメルマガを発行する以上、大前提となるべき事柄であって、広告とか読者数とかそんなこと以前の話だから、ここでは論外とする。

方策2★クリックしやすくする

挿入確率のあまりに低い「配信部数課金」は脇へ置いておいて、「クリック数課金」タイプの広告について考えよう。
「クリック数課金」はインターネットにつながっている状態でクリックされなければならない。が、多くの読者はメールチェックの時だけインターネットにつなぎ、接続を切ってからゆっくりとメールを読むことだろう。「作者のために、ネットにもう一度つなぎ直して広告をクリックして下さい」とでも言おうか? 馬鹿馬鹿しい。
「クリック数課金」タイプ広告では儲からないわけである。

「作者のために」は馬鹿馬鹿しいが、それでもネットにつなぎ直してもらわないわけにはいかない。さもなくば、メルマガの広告で儲かる方法は一つもないことになる。
そこでもう一度キーワードを思い出そう。作者のためではなく、「読者自身のために」ネットに再接続するのであれば、別に馬鹿馬鹿しくはないのだ。

有益な情報へのリンクがメルマガに書き込まれていたらどうだ? もちろんそのリンク先は自分のホームページでも良い。特に懸賞のような実利に直結するものなら、さらに効果大だ。読者(の一部)は自分の利益のためにインターネットに接続し直すだろう。つまり「読者も幸せになる」わけだ。
そのリンクのすぐそばに実に「さりげなく」広告があったら? まあ少なくとも「有益なリンク」が無かったときよりはクリック確率が上がることは期待できよう。読者のPCはインターネットに接続されており、読者のマウスカーソルはその広告の近辺をうろうろし、読者の人差し指は「リンクをクリックする」準備万端なのだから。
読者はその「さりげない」広告に苦笑するだろうが、それが「利益をもたらすサイン」だとわかれば、悪くは思わないものだ。
例えば紙の雑誌は広告のお陰で値段を下げている。度を過ぎなければ雑誌の広告に文句を言う人はいないだろう。たまに内容の3分の2が広告なんて雑誌もあるが、さすがにそれは勘弁して欲しいと思ってしまう。

方策3★広告の先に記事がある

紙の雑誌や新聞で、通常の記事かと思って読んでいたら実は広告だった、という経験をされたことはきっとあるだろう。考えているのは、そのメールマガジン版だ。

中谷の発行するメルマガ「突撃!★中学伊単語」は「イタリア語の単語にこだわる」を基本方針としている。
そこで一例としてイタリアのワインやチーズの広告を考えよう。その商品の名前の由来となっているだろう単語について記事を書き、その記事を企業サイト内の広告ページに掲載、メルマガからそのページへ「〜についての追加記事はこちら!」というリンクを張るのだ。もちろん、それが広告であることは書き忘れてはならない(でないと騙しになっちゃうからね!)。するとその記事を見るために広告をクリックしてくれるという寸法だ。
こうすることで読者みんながクリックしてくれて、ばんばん儲かりめでたしめでたし!

この皮算用がうまく行くためには、何度も言っているとおり「読者も幸せに」なれなければ駄目だ。でなければわざわざその広告をクリックするためにインターネットに接続してはくれない。
この場合、メリットは「記事そのもの」だ。ということは読者にインターネットにつないでまで見たい記事がそこにあると思わせることに成功しなくてはならない。
そのためにはクリアすべき点は、日頃から質の高い記事を提供し続けることで、「このリンク先にも普段と同様に自分を楽しませてくれる(あるいは役に立つ)記事がきっとあるだろう」という気にさせること。そして、実際にその「広告記事」を見てくれた読者が「このくらいの内容ならメルマガに書けばいいのに」ではなく「いやあ、わざわざ接続して見ただけのことはあったね」と思ってもらえるレベルのものを作ることである。そうでなければ、次回の広告は見てはもらえない。

難題はまだある。
まぐクリックを初めとしたメールマガジン用の広告システムは、広告ページは企業が独自に用意し、メルマガにはどこの企業の広告が挿入されるか実際に配信されるまでわからなかったり、自分では選べなかったりというシステムだから、この目的には全く適していないのだ。
となれば、広告を出してくれる企業を自分で探してきて、自分で交渉して、自分で契約しなければならない。
そして普段から読者の心を動かす記事を書いて、最後に広告用のとびきりの記事をものにしなくてはならない。なんと大変なことか……!

もちろんここまでした場合、まぐクリックと同じ報酬というわけにはいかない。
「配信部数課金」タイプは発行者に、「クリック数課金」タイプは企業にメリットが高いので、それらを組み合わせて両者幸せになるのがベストだろう。「発行部数×5円」プラス「クリック数×120円」などなど。あるいはクリック数の単価は減らして、その広告による契約を識別することが出来るなら、その契約1件当たりいくら、という条件を加えるとか(数字はあくまで一例である)。
そこまで考えているなら自分でやってみればいいのだが、いかんせん毎週の記事を書くのが精一杯で(実際、発行前日は明け方までああでもないこうでもないとやるのが習慣となってしまった)、広告取りの営業をやる余力が無いというのが現状だ。
その意味では、そういった大変な営業を全てやってくれる各種広告システムはありがたい存在と言えるだろう。もちろん一番大変なところをやってくれる分、こちらに回ってくる広告収入が少なかったとしても……。


最初に書いたとおり、中谷はメルマガの広告を否定しているわけではない。
ただ今の状態では、読者も発行者も、そしておそらく企業もあまり幸せでは無さそうな感じだから、それをもう少し改善する方法はないだろうか、と言いたいだけだ。

それから、まぐクリック、およびそれに類する広告システムを批評はしているが、非難しているわけではない。「楽して報酬を得る」ためのシステムとしては、現時点で最も出来の良い代物だろう。もちろん、その報酬は楽しただけのことはあるという額であることを、発行者は肝に銘じておく必要はあるかもしれない。
さらに細かいことを言えば、まぐクリックによって挿入される広告は、貴重な紙面を割いて与えるに値しないほど不格好すぎると個人的には思う。
と思っていたら、まぐクリックから広告の見栄えを改善する予定である旨、連絡メールが来ていた。やはりこの点で中谷と同意見である人は多かったということか。また、まぐクリックのホームページも刷新されて、情報量がわずかながら多くなっているようだ。まぐクリックが、中谷なんぞに言われずとも、ちゃんと前進するつもりがあるというのは嬉しい。
とはいえ広告の見栄えが良くなっただけでは、まぐクリックの広告挿入を再開はしない。何かシステム的に大きく変化があった場合には改めて考えてみたいと思う。

それからクリック数に関する数字は、「突撃!★中学伊単語」の7号に渡って実際に掲載された13本の広告のクリック情報から得たものであることも再度お断りしておく。
もっと発行部数の多い、あるいはもっと記事の質の高いメルマガであれば、あるいは異なる時期にサンプリングを実施していれば全然違う数字が出て、「メルマガの広告はええで!! うはうはや!!!」と思わず関西弁で叫び出すような結論に達したのかもしれない。
ただ、数はともかく、質ではそう簡単に他のメルマガに負けてはいないという自負はあるつもりだ。

なんにせよ、ありきたりな結論でつまらないかもしれないが、お金を儲けるのは大変なことで、楽してガッポリというわけにはいかないというわけだ。
インターネットだeコマースだ、IT革命だといくら騒いだところで、商売の基本は、変わらない。

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