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ハイファイブ体験記



先日、「ハイファイブ」のモニター募集にふと応募してみたらば、なんと! 見事当選してしまいました。やったー!
「ハイファイブ」とは、2001年6月末より NTT コミュニケーションズが行っている無線LANによる高速インターネット接続実験です(→ハイファイブのサイト)。
とりあえずモスバーガーの5店舗(神田・茅場町・銀座・渋谷・門前仲町)にアクセスポイントが設置され、実験に参加しているユーザ(モニタ)は、ノートパソコンおよび無線LANカードを持っていって、インターネットやハイファイバ独自の「ブロードバンド・コンテンツ」にアクセスすることになります。
というわけで早速大喜びでいそいそとモスバーガーにお出かけして試してみました。一番近い渋谷のお店に行くつもりだったのですが、たまたま用事があったので銀座へと行って来ました。後で述べますが、銀座まで行ったのはせめてもの救いでした……

さて、店頭のプラズマディスプレイに心奪われながらも(後述)、まずはハンバーガーを注文。
以前よりおいしくなったというモスバーガーをしばし味わった後(確かにパンズの味が良くなっているようだ)、早速 Libretto を取り出して無線 LAN カードを接続。自宅で各設定は済ませてきたので、すんなりネットワークにつながりました。 これで通常のインターネットと「独自のコンテンツ」がブロードバンドで楽しむことができます。
しかしまあブロードバンドと言っても 1.5G の帯域保証では、今となってはごく見慣れたレベル(に毛が生えた程度)でしかなく。自宅には ADSL(1.5Gのベストエフォート)が引いてあり、会社は専用線(2G)で使っている中谷としては、そういう面では特に感動の呼び覚ましようもありません。
「街での(安価な?)インターネットアクセス」という点でも、あいにく中谷は Air H" のカードを所有しているため、大きな魅力を感じられないでいます。外で広帯域が必要になることはそうたいしてなく、それに比べれば(PHSの電波の届く場所なら)どこからでも月25時間まで定額でアクセス可能であることの方が点数が高くなってしまいます。だって、モスバーガーからしかアクセスできないなら、アクセス料金は接続時間には寄らないものの、おなかの減り具合によっては異様に高くなることもありうる上、おなかいっぱいのときにはインターネットが使えません(笑)。

というわけで。そんな中谷がこの実験の中で深い興味を抱いていたのは、やはりこの実験に参加しないと見れないという「独自のブロードバンド・コンテンツ」でしょう。ブロードバンドの時代、勝つのはコンテンツを持っているところですからね!!
ハイファイバのページにある コンテンツ紹介 にて、どのようなコンテンツが用意されているのか触れているのですが、これを読む限りでは目新しいものが用意できているかどうかは少々怪しく……。まあ、余談は禁物。わずか5店舗、わずか1000名のモニターという「閉じたネットワーク」で用意されているものだから、かなり豪華な(帯域をめいっぱい使った&一般配信するには権利関係の難しい)コンテンツが用意されているのではないかと、ついつい期待が募ってしまいます。
例えば DTI にてオープンしたばかりの 「DREAM SCREEN」 では、視聴者を制限した「試写会形式」ながらも「封切り前の映画を全編ストリーミング配信」などということが予定されているそうで、こいつはそれなりのインパクトあったりします。ハイファイブでもそれに近いものがきっと……!

というわけで、通常のインターネットはとりあえずつながることだけを確認して、早速独自コンテンツの探検へとはせ参じたわけです。
が……
……
そこにあったのは、高々 500Kbps の、どこにでもありそうな動画コンテンツ集 でした……(涙)。
ええ、もう本当に、期待がそれなりに大きかっただけにマジ泣きしましたとも。
っつっても「500Kbps の動画」と書かれたところで、未体験の人にはどの程度のクオリティかわからないですね。エンコーダ(動画圧縮ソフト)の性能にもよるのですが、このハイファイブの場合は「VHS3倍モードに余裕で負けるくらい」のクオリティになります(エンコーダによっては「VHS3倍モードと勝負ができるくらい(でも負けてるかな)」までは上がります)。
中谷としてはなんの根拠もなく1Mbps程度(VHS標準と勝負ができるくらい)のクオリティを期待、というより確信しきっていたため、まずこのクオリティにがっくりしてしまいました。そりゃ確かに回線は 1.5Mbps しかないから、1Mbps のコンテンツなんて用意してしまったら、2人アクセスした時点で帯域があふれてしまいますが、それは各店舗にキャッシュサーバを1台置いたら済むことだし(そうか?)、それくらいやらなきゃ本番に向けての「実験」にならへんのんとちゃうん! とか思ってしまったり(だって 500Kbps でも最大3人までしかアクセスできないし。あるいはいずれはアクセスポイントを町中にばらまいて、1つのアクセスポイントへ接続するユーザ数を高々3〜4人程度に制限していくというモデルを考えているのだろうか)。

まあ、それでもクオリティは所詮二次的な問題に過ぎず、やはりコンテンツの内容そのものが「どこにでもある」「しょうもない」ものであったことが最大の痛恨事でした。
例えば映画のコーナーにあったのは、最近公開された or 公開予定の映画の2分程度の予告編。それならテレビの映画紹介番組を見た方が遙かに画質もテンポもいい。同じインターネットという土俵で比べても、先ほど名前を挙げた「DREAM SCREEN」でもだいたい同じようなものが見れてしまう(多くは画質が落ちるが、「DREAM SCREEN」 のほうが良いエンコーダを使っているらしく同じ 500Kbps なら逆にかなり画質が良くなる)。
それ以外にも、今はそういった「ブロードバンド向けサイト」がそれこそ雨後の竹の子のようにあっちでもこっちでもオープンしまくっており、中谷なんかは趣味と実益(仕事)をかねてそういったサイト達をチェックして回っていたりするのですが、ハイファイブよりも遙かに質の高いコンテンツを集めているところは結構たくさんあります。となると、ハイファイブのような「同時アクセスするユーザ数も限られ、帯域の心配もほとんどない」という恵まれたネットワークのコンテンツがこの有様では、当然満足できそうにもありません。
ハイファイブのコンテンツは一応まだ更新される予定があるようなので、完全に見捨てるのは早すぎるのかもしれませんが、コンテンツに対する「姿勢」が大きく変わらない限り、同じように中身のない動画を集めるだけに終始するでしょう。
そして、実証実験というのは途中での方針変更は難しいものなのです……

あ、繰り返しになりますが、念のため。
中谷のこの評は、あくまで「閉じていて帯域の心配のないネットワークでのブロードバンド・コンテンツ」に対するものです。「街中で比較的気軽にブロードバンド接続を享受できる」ことは、中谷の価値観ではメリットを感じられなかったため評価対象に含めておりません。
まあでも強いて言うなら、モスバーガーでアクセスするより普通にインターネットカフェに行った方が安く上がりそうな気が若干しないでもなく……


それでははるばるモスバーガーまで行った成果は、新しくなったモスバーガーを味わったことしかなかったのかというと、そうでもなく。
最初に書きましたとおり、実はハイファイブ実験の一環として(どういう関係があるのかはわからないが)モスバーガー銀座6丁目店の店頭にはプラズマディスプレイが置いてあります。このプラズマディスプレイ、実はタッチパネル式の50インチ・プラズマディスプレイなのです(他には門前仲町店にもあるらしい)。
そのディスプレイ上で動くソフトが何種類かあるようなのですが、中谷が行ったときに動いていたのはお魚たちが泳いでいる水槽のソフトでした。泳いでいるお魚に触ると、魚が大きくなったり、丸く太ったり、違う種類になったり、輪になって泳いだり、などなどなどと多彩な反応をしてくれて、触っていて飽きません。
このソフトだけではさすがに完結しきってしまっていて「なかなかおもしろいね」で終わってしまいますが、動かすソフトの工夫によっては(広告のキャラクターを触れるようにするとか、旅行地をインタラクティブに紹介するとか)、ユーザに強い印象を与えることに成功しそうな気がします。
昨今のプラズマディスプレイの価格低下により、こういう魅力的なデバイスが現実に手が届かないでもないコストで店頭に設置できたりする時代になってきたわけです。従来の電光掲示板だって、大きさに応じて数十万〜数百万してきているわけだから、それを考えれば十分現実的と言えるでしょ。

というわけで、本命の方はちょっと物足りなかったのですが、「おまけ」でかろうじて救われたハイファイブ体験でした。


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