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Hit&Blow 必勝法研究 その2


1手目の予想数を「1234」としたときに、2手目の「比較的良い予想数」はどのようなものがあるかを探していこう。

なお、今回の記事は「必勝法研究 その1」の完全な続編である。したがって Hit & Blow のルールや、当記事の用語(秘密数・予想数・残り可能性など)については、「必勝法研究 その1」を参照のこと。

(1)「比較的良い予想数」とは?

予想数を決めるときのポイントは以下の4点である。 (a) 残り可能性の最大値 (b) 残り可能性の期待値 (c) 4H0B(的中)の可能性があるか (d) 次の手に「良い予想数」を続けられるか

このうち最も重要なのは (d) である。というよりこれこそが「最適解」の定義に他ならない。が、当然その次の手が「良い予想数」であるかの判断は、さらにその次の手に「良い予想数」を選べるかどうかにかかり、さらに次の次の……と再帰的な話になってしまい、現時点ではあまりにも難しい。コンピュータに勝手に計算させても一体何日かかるか、というレベルの話なのである。
そこでこの点についてはひとまず置いておき、まずは (a)〜(c) について攻めることで、「比較的良い予想数」を探してみよう。

残り可能性が1通りのとき、当然その残っている数自身が間違いなく最適解である。

残り可能性が2通り以上の時は、「次の手で必ず当てる」のは不可能である。したがって「次の手で当たるかもしれない&あと2手で必ず当てる」予想数があればそれが最適解であることがわかる。

残り可能性がちょうど2通りの時は、可能性の残っている2つの数の内のどちらでも片方が「最適解」である。これではずれても、次の手でもう片方の数を予想数とすることで必ず的中させることが出来る。

残り可能性が3通り以上の時は、次の2条件を満たす予想数がもしあれば、それが最適解である(実は上述の2通りの場合の最適解もこれらの条件を満たしている)。

このような予想数があれば、それによって今回的中できるかもしれないし、もしはずれても次の回では残り可能性が1通りになっているので、必ず的中させられることがわかるだろう。

もちろん実際にはこの2条件を満たす予想数が存在しないことの方が遙かに多い。

(2)勝利条件の定量的表現

Hit & Blow は「どれだけ少ない手数で当てられるか」を競うゲームではなく、本来「相手より少ない手数で当てる」ゲームである。したがって2手で当てても、3手で当てても、相手より手数が少なければ同じ「勝ち」なのだ。
しかし「相手より少ない手数で当てる」では漠然としており、一つ一つの手の最適さを判断するための基準とはならない。これを何らかの形で定量的な言葉に置き換えることから始めなくてはならない。

次の表は、人間の中級者とほぼ同じくらいの強さであろうと思われるコンピュータの思考ルーチン(こちらに関する研究も記事を改めて書く)に、10000回「単独 Hit & Blow」をさせたときの、的中するまでの手数分布である。人間ならそんなことさせるのは絶対無理だが、コンピュータは黙々と30分働いて、以下の表を作成してくれた。

的中手数回数勝率
14100.0%
22499.7%
320397.7%
4119185.8%
5348251.0%
6381212.8%
711811.0%
81030.0%

またこの数値より、さらに「n手で的中したときの勝率」を算出したものが上表の3列目だ。例えば3手で的中すれば「相手が4手以上かかる」ことが勝利条件だから、(1191+3482+3812+1181+103)/10000 = 97.7% である。

これより、3手で的中すれば勝つ確率は 98% となる。4手ならば 86% の確率だ(7回の対戦で6回勝てる)。どちらも「ほとんど間違いなく勝つ」と言ってもいいだろう。
しかしこれが5回になると勝てる確率はグンと減ってなんと 51% になってしまう。が、それでも勝つ確率はまだ半分あるわけだが、さらに6手となると 13% ともうほとんど勝てない(8回の対戦で1回勝てる)。
一方、2回で的中させたところで、もちろん見事ではあるが、3回で当てたときの勝てる確率とはほとんど違いはない。あくまで「勝ちは勝ち」である。

つまり「相手より少ない手数で当てる」とは「4手以内(勝つ確率 86% 以上)、または5手(同 51%)で当てる」と言い換えることが出来る。

さらにわかりやすく言い換えると、次のようになる。

それでは以上の前提に基づき、次回以降で個々のケースについての「比較的良い予想数」をみていくことにする。